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遺言執行者とは?選任が必要なケースと選任申立ての要件

遺言執行者は、遺言内容を実際に履行するための手続きを担う権限を有する者です。

遺言執行者が遺言書で定められていないケースでは、遺言の内容によっては、家庭裁判所に選任を申し立てる必要が生じることがあります。

本記事では、遺言執行者の選任が必要なケースと選任申立ての要件について解説します。

遺言執行者の選任が必要なケース

遺言の内容によって、遺言執行者の選任が法律上必要とされるケースをそれぞれ確認していきましょう。

遺言によって相続人を廃除または廃除の取り消しを行う場合

被相続人に対して、虐待や重大な侮辱その他の著しい非行を行った相続人の相続権を剥奪することを相続人の廃除といいます。

遺言によって相続人の廃除または廃除の取り消しを行う場合、遺言執行者が家庭裁判所に推定相続人廃除の審判を申し立てる必要があります。

この手続きは遺言執行者にしか行うことができないため、選任が欠かせない場面の1つです。

遺言によって子どもを認知する場合

被相続人が遺言によって婚外子を認知する場合も、遺言執行者の選任が必要です。

遺言執行者は、子どもの認知届を市区町村役場に提出する義務があります。

認知は、被相続人と子どもが法的な親子関係であることを確定する重要な手続きであるため、唯一の権限者である遺言執行者が確実に対応することが求められます。

遺言によって一般財団法人を設立する場合

遺言によって一般財団法人を設立する場合、遺言執行者が設立に必要な手続きを行います。

法人設立には、定款の作成や公証人の認証、登記申請などの複数の手続きが必要であり、これらを確実に実行するためには遺言執行者の選任が必要となるのです。

遺言執行者の選任申立ての要件

遺言執行者の選任申立てを行う前提として、有効な遺言書が存在することが条件となります。

遺言で遺言執行者が指定されていない場合や、指定されていた遺言執行者が亡くなったり、解任されたりしたケースでも申立てができます。

なお、不動産の遺贈がある場合、遺言執行者がいなければ、登記手続において相続人の協力が必要となることがありますが、令和5年4月1日に民法が改正され、相続人に対する遺贈については、原則として、受遺者である相続人が単独で所有権移転登記を申請できるようになりました。

そのため、不動産の遺贈を理由に遺言執行者の選任が必要かどうかは、受遺者が相続人か第三者か、遺言の内容、登記手続の状況などを踏まえて検討する必要があります。 

まとめ

本記事では、遺言執行者の選任が必要なケースと選任申立ての要件について解説しました。

遺言執行者の選任が必要なケースは、相続人の廃除や子どもの認知、一般財団法人の設立などが代表的です。

また、不動産の遺贈や預貯金の解約など、相続人の協力を得にくい場合には、遺言執行者を選任することで手続きを円滑に進められることがあります。

遺言執行者が必要かどうかは、遺言の内容や相続人・受遺者の状況によって異なるため、個別事情に応じた判断が重要です。 

選任申立ての要件や手続きは複雑なため、少しでも不安がある場合は早めに弁護士に相談することをおすすめします。

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